EAST SIDE STORY

    

昨日あまりに気持ちが良かったので散歩しました。

カラッとした風に、照りつける太陽。
遠くに入道雲が見え、まだ夏が少し残っておりました。

これから東京は更に大好きな季節へと移行していきます。
日の短くなった秋の終わり、隅田川沿いの風景。
隅田川の夕暮れは格別です。

隅田川に近い中央区の入船、八丁堀、新川、新富町らへんの雰囲気が一番好きですね。
なんとも言えない情緒がここにはあります。
都会なのに静けさがあり、空気がとても澄んでいます。
隅田川を眺めているとライトアップされた屋形船や観光船が静かに行き来します。

理由はよく分かりませんが、恐らく川と海が限りなく近いのと
銀座や東京駅からほんの少し離れた路地裏感でしょうか。
素敵なお店も沢山あります。

先日僕の知人が新川で結婚式を挙げました。
このブログでも紹介させて頂きましたが、
会場はすべて手作りで、持ち込みの料理も近所のお店から。
そして公園で人前式を挙げました。

二人とも新川が地元ではないのですが、
町に惚れ込んで、そこに住む決意が固まったそうです。

故郷が親だとしたら、結婚したいと思える土地が見つかるのはとても幸せな事ですね。
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ヌーディストビーチ

    

ギリシャにはヌーディストビーチあります。
僕が訪れたイカリア島にも、こじんまりとしたビーチが多くあり、
そのうちの幾つかはヌーディストビーチでした。
場所によって決まっている訳ではなく、
こじんまりとしたビーチは暗黙の了解で皆が裸になっているという印象。

僕も一人で行きました。
宿の下にある小さなビーチは、少数ですがみんな裸です。
男女関係なく、皆がそれぞれの時間を楽しんでおりました。

僕は迷いました。
ここで脱ぐべきなのかどうか。
いくら遠い異国の地とはいえ、やはり恥ずかしいものです。

躊躇と恥じらいを乗り越え、僕は最後の水着を脱ぎ捨てました。
目の前に広がるエーゲ海。沈んでゆく夕陽。
全裸で波と戯れるアダムとイヴたち。

僕の人生観は変わったように思えました。

しかし

思ったよりも開放的な気分にはなれませんでした。
いや、むしろ懐かしさすらおぼえました。
これはもしかして…

そうです。スーパー銭湯です。
スーパー銭湯の露天の感覚。

むしろバカンスの開放感で全裸になっている欧州人に比べ、
日本人の僕の方が確実に全裸に慣れている。
全裸で仁王立ちしながら思いました。

「ここだけニッポンだ」

そう考えると一気に母国が懐かしくなりました。
強いて言えば手ぬぐいが欲しい。隅に「湯処葛西」とか書いてあるやつ。

どこでもヌーディストビーチに行ける。そう、日本ならね。

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映画の楽しみかた

    

エイリアンシリーズを久しぶりに観ました。

全作品一貫してエイリアンとの闘いを描いていますが、
「一作目が一番面白い」という概念をぶっ飛ばすほど、どの作品も非常に個性があり、
一枚のコンセプトアルバムのようです。

この「一作目が一番面白い」説が当てはまらない作品は多くあると思います。
一作目が印象に残るのは、その映画の世界観に出逢った新鮮さが加味されるからであり、
むしろ前作の世界観を知った上で見る続編の面白さが好きです。

「バックトューザフューチャー」「ゴッドファーザー」
「ダイハード」「ホームアローン」「スターウォーズ」「インディージョーンズ」

どれも「一作目でやめとけば良かった」とは絶対に思わない面白さがあります。
なので「一作目が一番面白い」説とはただの偏見であり、
「そういう作品もある」くらいに思っていた方が映画が楽しめますね。
この偏見によって得する事は、
たまにあるクソ続編を観ないで済む事くらいじゃないでしょうか。

同じように映画に関してよく言われる「原作は越えられない」説。
単純に情報量が違いますからね。
確かに人間の想像力とは凄いもので、
小説のジュラシックパークの素晴らしさはもはや説明ができません。

ここまで文字の力だけで、SFの世界に引き摺り込むのかと驚愕しました。

しかし、映画の「ジュラシックパーク」におけるティラノサウルスの登場シーンは
映画史のみならず、芸術史に残るワンシーンだと僕は思います。

まさに人間の想像力を越えた映像。

今日のポイントは
「続編には続編の良さがある」
「文学と映画は切り離して鑑賞する」
「偏見によって楽しめなくなる」
でした。

常識とは、その人が18歳になるまでに身につけた偏見のコレクションである

アルバート・アインシュタイン

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西伊豆

    

スコットランド人とイングランド人を連れて伊豆へ行ってきました。

元々は姉の知り合いなのですが、
ライヴを聴きに来てくれたのがご縁で伊豆観光を案内しました。

念願の富士山こそ見れませんでしたが、
三島から西伊豆の戸田港にかけての海岸線の雰囲気や、
途中の高台からの海に感動しておりました。

感動する人と一緒にいると自分もそれ以上に感動できますね。
ギリシャでもそうでしたが、美しい景色を見ると人は何も喋れなくなる現象。
これは世界共通ですね。

海に落ちる夕日を見ながら馬鹿騒ぎする必要はないのです。
まさに「うっとりモード」。しずかちゃんがよくなるアレです。

帰りは戸田峠を越えて修善寺へ。
なんと途中の展望台から雲海が見えました。
太古の昔から人と獣が鬩ぎ合っていた雰囲気がバシバシと伝わってきます。

改めて宮崎駿監督の「もののけ姫」をじっくり観たくなる瞬間でした。

修善寺に着くと、古風な温泉郷の雰囲気にまたうっとりしました。
お寺の境内がローソクで彩られていたり、
浴衣の人が橋の上から川を眺めている光景がとてもノスタルジックでした。

改めて日本の良さを感じます。

本当に、この湿気さえなければ!

と思いますが、
この湿度があの美しい森や、夏の日本を作っている事を考えると諸刃の剣ですね。
皆さんも熱中症に気をつけてお過ごしください、

それでは。

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キネマの神様

    

最近読んだ小説で最高だったのは原田マハさんの「キネマの神様」。

「暗闇の中でエンドロールが流れている。
ごく静かな、吐息のようなピアノの調べ。
真っ暗な画面に、遠くで瞬く星さながらに
白い文字が現れては消えてゆく」

こんな名文ではじまるこの作品は、
深い映画愛に溢れ、
映画好きにとっては堪らない内容です。

また映画は映画館で観るべきだと改めて思いました。
作り手も映画館で上映される為に編集しているでしょうし、
何よりも映画館では観客に魔法が掛かります。

その反面、誰しもが自分だけの映画館を持っているとも思います。
僕の場合は実家の部屋。

狭い自分の部屋はブラウン管のテレビと
ファミレスでバイトをして買った映画専用音響スピーカーで
まさに小さな映画館でした。

そこで出会った数々の名作は忘れる事ができません。
ただの自分の部屋が、無限に広がった瞬間。今でも思い出せばワクワクします。

今住んでいる部屋は…

そこまでですね。
次に引っ越す際は映画鑑賞を念頭に置いた部屋作りを目指したいと思います。
そして肝心の音楽制作が疎かにならないように気をつけます。

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生まれ変わるなら生きているうちに

    

ここ数週間自分にとって改革を迫られる出来事がたくさんありました。

一番は健康的な部分。
歌う姿勢や体調管理、そして30歳からの体力作りなどです。
幸いにもそれらを教えてくれる方々が沢山おります。
「身体が楽器」である事を自覚し、日々メンテナンスに励もうと思います。

次に今までの自分が持っていた常識をすべて捨てようと思います。
アインシュタインが「常識とは今までの人生で身につけた偏見のコレクション」と言いました。
より柔軟な心を持ち、見えている世界を少しずつ変えていこうと思います。

ヨーロッパから帰国し、インプットされた膨大な情報を
どうやってアウトプットに回すのか、本気で考えるタイミングがきました。

飛ぶように流れる月日。
変化をする事で時間の経過も変えてしまおうと思います。

それでは乞うご期待!

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ビートルズの演奏技術

    

歌やギターの練習をすればするほど、改めてビートルズの演奏技術に感動します。

よく「ビートルズは演奏が下手だった」という人がいますが、
この意見ほど的外れなものはありません。
余程自分の腕に自信があるのか、真面目に聴いていないかのどちらかです。

ビートルズは、卓越した演奏能力と表現力があったからこそ、
あの素晴らしい楽曲が、大衆の心に届いたのだと思います。

初期の暴れるようなグルーヴも、
後期の腹を抉るようなインパクトもすべて技術の裏付けがあったからです。

下積み時代はハンブルクのバーで毎日何時間も演奏し、
ツアー中ではホテル、平時にはスタジオに篭って楽器に触っていたわけですから、
その総演奏時間は、それこそモンスター級だったに違いありません。

ここで僕がミュージシャンとして思うことは、
できる限り楽器に触れる事の重要さです。

当たり前の事ですが、忘れがちな事です。
どんなに敏感で繊細な感性があっても、技術がなければ表現できません。

-技術は嘘をつかない-

さぁ、練習が楽しくなってきました。
簡単な事から始めようと思います。

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帰国

    

朝の10時に起床。
いよいよ帰国の時がやってきました。
空港に行くまでに時間があったので、
前夜に閉まっていたカフェバーを訪ねました。

そこのオレンジジュースで旅の締めくくりです。
テラス席に腰掛け、ギリシャの青い空を眺めながら
ジュネーヴからはじまった長い旅を思い出しておりました。

オレンジジュースを飲みきって、勘定をして
重い荷物を背負ってこの旅最後の独り言。

「さあ、日本に帰ろう」

これほど気持ちの良い言葉はありません。
帰国後はじまる新しい日々にワクワクしながら地下鉄の駅を目指しました。

駅に着くと沢山の人集り。
券売機が故障し、長蛇の列ができていました。
暫く並んでおりましたが、全く進みません。

緊急事態発生

こうなればタクシーですが、キャッシュを使い切った財布には5ユーロしかありません。
ギリシャのタクシーはカードが使えないので、何台にも断られました。
ATMも見つかりませんし、それを探している内に出発時間が刻々と迫ります。

これで乗り遅れたら洒落にならないので、止まって休憩しているタクシー運転手に
「キャッシュがないけど空港でなんとかするからとにかく乗せて!!」と必死で訴えました。

すると「途中でATMに寄ってあげるから乗りなさい」と救いの一声。
僕は感謝を告げてタクシーに飛び乗りました。

途中、ATMに立ち寄ると今度はキャッシングが上手くいきません。
そんなに難しい作業でもないのに、この時ばかりは何度ボタンを押しても上手くいきませんでした。

再び緊急事態発生

半べそをかきながら通行人の女性に「ヘルプミー!」と頼んだら、
「落ち着いて。幾らキャッシングしたいの?」と親切に対応してくれました。

女性の操作によって、僕は無事に現金をゲット。
彼女は救いの女神です。最後の最後までギリシャ人に救われました。

タクシーに飛び乗り、運転手はぶっ飛ばします。
お陰様でフライトの1時間半前に空港到着。
僕は手にした現金をすべて運転手に渡し、最後こう言いました。

「Thank you Greece!」

これに尽きます。
この言葉にはこの旅で出逢ったすべての人への感謝の気持ちが入っていたように思えます。
勿論、それはギリシャ人だけでありません。

この世界に感謝し、
この旅を胸に、これから胸を張って生きてゆこうと思います。

最後に、
旅の全行程で最もお世話になった友人ロマンに感謝します。
さようなら、また。
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アテネの夜

    

友人ロマンに見送られ、イカリア島を出発した僕はアテネへ。

もう旅が終わってしまう切なさが、
日本に帰る楽しみと混ざり合う時。
だから旅の終わりは一番好きです。

アテネでは前回も宿泊したホテルに戻り、
市内を歩き廻ってからホテル近くを歩いておりました。

先のブログで紹介した素敵なカフェバーは残念ながらお休みで、
その隣にある、また素敵なバーで飲む事にしました。

そこのバーテンダーの女性がとても親切で、
ギリシャのお酒を色々と教えてくれました

更に彼女の恋人は木造建築の勉強をしており、
日本文化にとても興味があるから是非とも紹介させて欲しいと言われ、
暫くしてテーブルにやってきたのはファナシスという青年でした。

ファナシスは僕に日本の木造建築の素晴らしさを語り、
色々な質問をしてきました。

僕は「みんなの家」の話をしたり、法隆寺や清水寺について教えてあげました。
こんな時にネットとは便利なものです。
ファナシスはそれをメモし、いつか必ず日本に行くと燃えておりました。

時間はあっという間に過ぎ、
バーテンダーの彼女(ニコレッタ)が後片付けを始めながら言いました。

「もうクローズの時間だから、この後三人で飲みに行かない?」

帰国前日にこんな誘いとは最高です。
まるで昔から知っていたかのような雰囲気で、
二人は温かく迎えてくれました。
旅を通じて思ったのですが、マジでギリシャ人はフレンドリーです。

何軒か梯子した後にファナシスが
「お腹すいてない?アテネで一番美味いサンドイッチ屋あるから行こうよ」
と日本でいう〆のラーメンを提案してくれました。

そこのサンドイッチは確かにアテネで一番でした。
サンプル数とか必要ないです。
ファナシスとニコレッタが言うんだから、そうなんです。

その時点でもう午前5時だったのですが、
更に「僕らの家で飲もうよ」と続きます。

二人の家はアトリエになっており、
とても可愛らしい内装でした。

ファナシス「次回ギリシャに来たらここ泊まって良いよ」

マジでギリシャ人はフレンドリーです。
午前6時を回った頃に、アパート前の石段に腰掛け三人で朝日を眺めました。

遠く丘の上にある遺跡が徐々にオレンジ色に変わり、
いよいよ旅が終わると思うと、急に寂しさが込み上げてきました。

ファナシスとニコレッタに見送られ、ホテルの部屋に戻りました。
もうすっかり明るい窓の外、まとめられた荷物。

この旅は間違いなく、今までで一番の旅でした。
ありがとう、ファナシスとニコレッタ。

また日本で会いましょう。

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心に飾る場所

    

イカリア島での日々は音速で過ぎて行きました。

世界中の人達とただ出逢っただけでなく、
食事をしたり、音楽をしたり、語り合う内に
小さなイカリア島の家族みたいな空気が生まれました。

イカリア島にいて強く思った事は

「こんな事があるのだな」

これに尽きると思います。

予測できなかった幸せな事。
忘れちゃダメな事。
肝心な事。
自分にとって大切な人。

それらを考えさせてくれたのは、
イカリア島の持つ不思議な力だと思います。

心に飾る場所ができ、とても幸せです。
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