Guitarman

指の擦れる音がする

「弾いてみろよ」と君が言う

木の香りのサウンドホールを

覗き込んだら

昨日までの僕は消えた。

最新アルバムの冒頭曲「Guitarman」の冒頭です。
この曲は全部で3番まであり、
今までの人生で出逢った3人のGuitarmanがモデルになっております。

その中でも一番に出てくるGuitarmanの記憶を今も忘れられません。
12歳の頃。タイのバンコクに引っ越した僕は、
最初の数ヶ月、友達ができませんでした。
遊ぶ相手もいないので、よく近所のデパートに一人で遊びに行きました。

そのデパートの5階、家電のフロアの中に何やら異彩を放つ一角がありました。

ギターコーナーです。

ビートルズにハマっていた僕は、
壁に掛けられたギターにうっとり見惚れておりました。
すると後ろから英語で「You want play?」と声を掛けられ、
振り返ると長身のタイ人の青年スタッフが立っておりました。

ギターを弾いた事がないと伝えると、その人はギターをチューニングし始め、
エリッククラプトンのTears in Heavenを奏でました。

繊細な指の動きと、そこから出てくる木と鉄の音に胸がぐしゃっとやられました。
そこから先はあまり憶えていませんが、
その音を超える音はもうこれからの人生で聴けないと思います。

けれどもその頃の気持ちは一生忘れません。
今も持ち続けています。

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